はじめてのデジタルまんが!『りぼん』の先生たちのようにかいてみよう!

デジタルで少女まんがをかいてみよう! 『りぼん』の先生たちも使っているアプリでまんがをかく方法と、『りぼん』の先生たちが実際に使っているペンや素材を特別に紹介していただきました✨ タブレットやスマホで楽しくお絵かきをしましょう。
まんがってどうやってかくの?
まんがのかき方には、紙とえんぴつ・ペンなどを使ってまんがをかく「アナログ作画」と、iPadなどのタブレットやスマホ、パソコンを使ってかく「デジタル作画」の2つの方法があります。
『りぼん』でまんがを描いているまんが家さんや、まんがを本格的にかいている人の多くは、「デジタル作画」をしていて、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)を使っています。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)は、iPadなどのタブレットやスマホ、パソコンを使って、イラストやまんがをかけるアプリで、お絵かき初心者からプロまで、はば広く使われています。

CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)を使っている『りぼん』の先生の中から、朝香のりこ先生と、柚木ウタノ先生、柚原瑞香先生に、使ってみた感想をうかがいました。

漫画(まんが)・イラストを描くにあたってほぼ全ての工程をCLIP STUDIO PAINTにて制作させて頂いています。
デビューしてすぐまではアナログで原稿(げんこう)を描(か)いていてデジタルに苦手意識があったのですが、 初心者にも操作が分かりやすくアナログっぽい線が引けるのが魅力的(みりょくてき)で、 今では苦手意識どころかむしろデジタル作業が大好きになりました!
色んな方が配布して下さっている3D背景や様々なブラシを試すのもとても楽しいです。
漫画(まんが)やイラストをより楽しく描(か)けるようになったのは間違(まちが)いなくCLIP STUDIO PAINTのおかげです!

以前(2018-9年ごろ)「きみとゆめみる羊」を連載(れんさい)していた頃(ころ)
カラー扉(とびら)はクリスタで制作していたのですが、一度容量が大きくなりすぎて、締(し)め切り日、完成目前のところでデータがクラッシュして全く開けなくなる…という恐(おそ)ろしい事態になりました…。
まだデジタルも始めて日も浅く、とにかく自分のイメージをどう具現化できるのか、新しい機能ややり方を試しまくっている頃(ころ)でした。
その時は容量が重いせいでとか全く気付けず、とにかく締(し)め切り目前で不安で焦(あせ)りまくってたのですが、意を決して、セルシスさんのお客様サポートに事情をメールしましたら、速やかに対応してくださって、何度か原因究明のためにやりとりさせていただいて、なんと結果的にはデータを復元していただけたんです…!
無事にカラー扉(とびら)も締(し)め切りに間に合わせられて本当に助かりました…!
本当にメール上でやさしく対応していただけたこといまでも大変感謝しております!!
ありがとうございました!
これからもクリスタ愛用させていいただきます!

カラー、モノクロ原稿(げんこう)ともに下絵からペン、仕上げまで全てデジタルでしています。
アナログと変わらないタッチでペンや仕上げができ、さらにいろんな種類の素材が選び放題なので表現の幅(はば)が広がりました!3Dがとても便利で感動…!
素材登録やツールをカスタムして使いやすくできるので、いろんな作業が時短できて楽になりました。まだ使いこなせてない機能や新しい表現があるので、これから試していけたら…とわくわくしてます。
まんが原こう用紙の使い方
『りぼん』のまんが賞におうぼするまんがや、雑誌にのっているまんがは、まんが専用の原こう用紙を使ってかきます。
まんが賞におうぼをしたいときは、おうぼページなどで原こう用紙のサイズをチェックしてから、かきはじめましょう。
原こう用紙の枠の名前は、紙でもデジタルでも同じです。

実際のまんが原こうは、こんな感じです!

©いしかわえみ/集英社
まんがの絵をかく手順
原こう用紙の使い方が分かったら、早速まんがを描いてみましょう!
まんがをかくときは、この4ステップで進めるとかきやすいですよ。
- 下がき:えんぴつやペンなどのブラシで下がきをします。
- ペン入れ:べつのレイヤーに、Gペンなどのペンで下がきを上からなぞります。
- ベタ(黒ぬり)・トーン:黒やグレーでキャラクターにメリハリをつけます。グレーで塗った部分は、あとからトーン(網点)にします。
- 仕上げ:シーンに合ったふんいきをつくるため、背景にキラキラした素材などを追加します

おすすめのまんが上達テクニック
まんがをもっと上手く、もっと楽しくかくための、おすすめのテクニックを3つ紹介します。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)を使うと簡単にできますよ。
キャラの顔をいろいろな角度でかきたい!
「3D頭部モデル」を使うと、どんな角度でも簡単に顔をかけます!
立体的な形がわかりやすく、自然な表現が可能になりますよ。

ツヤツヤ、抜け感のあるかみの毛をかきたい!
かみの毛の色はグレー1色でなく、濃淡をつけるとおしゃれに見えますよ。
「マンガ用グラデーションツール」を使うと、簡単にツヤ感を表現できます!

ワンボタンでグレーをトーン(網点)にできる!
白黒まんがのグレーの部分は「トーン」という点の集合でできています。
グレーにぬった部分は「トーン化」しましょう。
トーン化したあとは、「カケアミ」ブラシで消すと、ふんわりとした柔らかい明るさを演出できます!

➡️トーン化する方法
はじめてデジタルお絵かきをするなら
「デジタルで絵をかくのがむずかしそう…」と感じたら、まずはシンプルモードからはじめてみるのがおすすめです!
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)には、シンプルモードとスタジオモードという、2つのモードがあります。

まんがを投こうしよう
まんがをかいたら、『りぼん』に投こうしてみましょう!
少女コミック誌発行部数No.1の「りぼん」に投稿をして、憧れの漫画家を目指そう!
毎月実施している「りぼんまんがスクール+」は特典も批評ももりだくさん!
4ページ描くだけで応募できる期間限定の漫画賞も開催中!
詳細は下記リンク先や公式Xをご覧ください。
りぼん公式サイト:https://ribon.shueisha.co.jp/post/school.html
りぼん公式X:https://x.com/ribon_comic
投こうするまんがは、画像に書き出します。SNSで見せるときや他の人に共有するときにも画像ファイルに書き出します。

『りぼん』の先生たちが愛用!ブラシ・素材
自分に合った「ブラシ」と「素材」を使えば、絵をかくのがもっと楽しくなります!
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)には、背景をかわいくかざったり、便利に使えたりするブラシや素材がたくさんあります。
ここでは、『りぼん』の先生たちのお気に入りのブラシ・素材をご紹介します。
朝香のりこ先生の推し素材

朝香先生の推し素材は、「効果ブラシまとめ11種」の中に入っている「きらきら十字塵ブラシ」!
ふんいきを出したいときに、真っ黒な背景に白で散らしてよく使うそうです。

©朝香のりこ/集英社 ©*あいら*/スターツ出版
2つ目の推し素材は、「トーンを薄く広く滑らかに削るブラシセット」!
かみの毛のハイライトをけずって、うすくしたい時に使えます。

©朝香のりこ/集英社 ©*あいら*/スターツ出版
3つ目の推し素材は、「瞳用1カケ」!
目のカケアミ部分をさっとかくことができて、とても便利ですよ。

©朝香のりこ/集英社 ©*あいら*/スターツ出版
いしかわえみ先生の推し素材

いしかわ先生の推し素材は、「ごかっけいクロモヤ」!
真剣なシーンや、少しさみしいシーンに使えますよ。

©いしかわえみ/集英社
2つ目の推し素材は、「点描ベタと点描散布消し」!
黒い背景の上から数回ポンポンと押すだけで、キャラクターを際立たせることができますよ。

©いしかわえみ/集英社
3つ目の推し素材は、「雰囲気トーン11種詰め合わせ」!
背景に貼るだけでなく、いしかわ先生は瞳の中にも貼って、キラキラさせているそうです。

©いしかわえみ/集英社
黒崎みのり先生の推し素材

黒崎先生の推し素材は、「S-937」
回想シーンや切ないシーンにおすすめの素材です。

©黒崎みのり/集英社
2つ目の推し素材は、「クリスタルライトブラシ」
カラー用ブラシで、自然の光だけでなく心のきらめきも表現ますよ。

©黒崎みのり/集英社
3つ目の推し素材は、「点描五角系ブラシ(大)」
好きな場所にポンポンするだけで、画面がはなやかになります。

©黒崎みのり/集英社
柚木ウタノ先生の推し素材

柚木先生の推し素材は、「五角点描」
五角形の内側のフチが白くなっているので、背景の上に置くだけで存在感バツグンです。

©柚木ウタノ/集英社
2つ目の推し素材は、「何でも使えるアナログ白しぶき」
柚木先生は瞳の上に散らして、さらにキラキラさせているそうですよ。

©柚木ウタノ/集英社
3つ目の推し素材は、「魔法のきらめきブラシ」
キャラの周りにポンポンするだけで、キラキラはなやかな画面になること間違いなし!

©柚木ウタノ/集英社
柚木先生は他にもお気に入りの素材をたくさん教えてくれました!

柚原瑞香先生の推し素材

柚原先生の推し素材は、「香りブラシ」
ぽんっと置くだけで、まるで何種類もの効果を重ねたように、画面が一気にはなやかになります。

©柚原瑞香/集英社
2つ目の推し素材は、「キラキラ系トーン6種」
特に「ノイズ光B」と「もやキラ光A」は、キラキラ感が増してはなやかになるので、お気に入りだそうです。

©柚原瑞香/集英社
3つ目の推し素材は、「手描きフレアブラシ」
一気に画面がポップでおしゃれになりますよ!

©柚原瑞香/集英社
楽しくまんがをかこう!
プロの先生と同じ素材やブラシを使えると思うと、ワクワクしませんか❓
デジタル作画ならではの表現を楽しみながら、自分だけのオリジナルまんがをかいてみてくださいね。