【ゲームのお仕事!】MIXI コラボイラストチーム リーダー 徳江李奈インタビュー

MIXI インタビュー

株式会社MIXIでコラボイラストチームリーダーとして『共闘ことばRPG コトダマン』の制作ディレクションやラフ制作を担当している、徳江李奈さんにインタビュー!美術大学を志したきっかけや、現在のお仕事に就くまでの経緯、さらに普段大切にしているマインドや採用でチェックしているポイントなど、気になるトピックをお伺いしました。

 

 

徳江李奈 プロフィール
プロフィール:徳江 李奈

 1995年生まれ。多摩美術大学を卒業後、某大手ゲーム会社を経て、株式会社MIXIに入社。
『共闘ことばRPG コトダマン』ではコラボイラストチームリーダーを担当し、2Dイラストレーターとして活躍中。


作品への愛やリスペクトを持って描くことで伝わる熱量

 

―業務内容を教えてください。

 

『共闘ことばRPG コトダマン(以降、コトダマン)』でコラボイラストチームのリーダーを担当しています。

制作いただいたイラストの赤入れなど、ディレクションが8割ほどのメイン業務で、2割ほどは発注時の指標となるラフを描くこともあります。

 

―様々なタイトルとコラボをされる「コトダマン」ですが、イラスト監修・制作業務において大切にされていることを教えてください。

 

コトダマンの世界観を保ちつつ、線のタッチひとつとっても硬さを変えたりもしながら、コラボ作品の魅力も最大化するバランス感覚を大切にしています。

かわいらしさが魅力の作品は線を細くしてみたり、アクションの映える少年漫画だったら躍動感が出るよう頭身を高めにしたり、様々な工夫を凝らしているので、注目していただけたら嬉しいです。

 

コトダマンのデフォルメは特殊で、顔などは作品ファンの方から見ても違和感のないように元のトーンや特徴を強めに残します。

身体はコトダマンの中で動き回っても違和感のない頭身にしつつ、顔との整合性も意識する難しい調整が必要です。

 

チームで高品質なコラボイラストを生み出すために、イラストの方向性を決める際にはメンバー全員が作品のファンになって意見を出しあいます。

どこを細かく描き込むかの取捨選択をファンの方と同じ目線になって行うことで、実際に作品ファンの方からお褒めの言葉をいただくこともありました。

込めた熱量がお客様にも伝わったのかなと嬉しくなります。

 

また、コラボ作品の権利元様からも、「安心して作品を預けることができる」とのお言葉をいただくこともありました。

作品への愛やリスペクトを持って描くことで、伝わるものがあると感じています。  

 

コトダマン アーサー&エクスカリバー

 

 

インプットをし続けることで、より良いアウトプットへ

 

  ―「絵を描く」こととの出会いやきっかけを教えてください。

 

母が元デザイナーで、クリエイティブが身近にあったおかげか物心つく頃には絵を描くことが好きでした。

幼稚園の時から自分の意志で絵画教室に通わせてもらっていました。

美大進学では、とにかくずっと描いていられる受験勉強が楽しすぎた思い出があります…(笑)。

 

逆に美大に入学したあとに描きたいものがなくなり、苦しい時期がありました。

その時も「乗り越えてやろう!」というよりは、大学生活をエンジョイする方向にシフトして、別のことに目を向けていましたね。

結果的に、別のことをしているうちにインプットが溜まってゆき、描きたいものがまた出てきてアウトプットを再開できました。

あまり深刻にならず、楽観的でいたことがよかったのかもしれません。    

 

コトダマン マサムネ

 

 

チームメンバー全員がコラボ作品のファンになって制作

 

―MIXI様とはどの様に出会われたのでしょうか。

 

当初『コトダマン』は株式会社セガ(旧セガゲームス)のゲームでしたが、2019年にXFLAG(現MIXI)に開発・運営が変わりました。

この後、私も現職へ転籍となっています。

コトダマンチームに配属されたばかりのころは、実はUIデザイナーをしていました。

UIデザインも楽しく取り組んでいましたが、UIチームにはUIデザインが大好きな方がいて、やっぱりそういった専門性を持つ方にはイラストだけをやってきた自分はかなわないなと感じ、キャラクターイラスト1本に進んでいます。  

 

―MIXI様に所属したからこそできた事などありましたら、教えてください。

 

チームでイラスト制作に取り組むこと、メンバー間のコミュニケーションを取りながら進行すること、でしょうか。

リードイラストレーターは、最大の目的である「作品を生み出していくこと」をチームで達成させるための役割で、お話しをいただいたときは本当に嬉しかったです。

 

MIXIの制作現場では、絵の上手い下手と同じかそれ以上に、メンバー同士で尊重しあえる事が大切と言っても過言ではないと感じています。

お互いの状況などを考えて仕事をすることはすごく大切で、私の場合は一人一人の良い部分を伸ばしていけるよう、まずは相手のことを知るようにしています。

得意不得意を把握しておくことは、様々なコラボの中でも役に立ちます。

 

コラボ作品の元からのファンがチームメンバーにいたら、その方にできるだけメインスタッフになってもらいます。

作品への知識と熱量を活かしてチームを引っ張ってもらうことが良いイラストに繋がるケースもあるためです。    

 

コトダマン 新生・堕天の王・ルシファー

 

 

自分と自分の作品を信じてあげる事が大切

 

―イラストレーターとして活躍するにあたって役に立った経験があれば教えてください。

 

デッサンを学んでいると、どんな状況でも応用が利くので役に立つと思います。

例えばキャラクターだけなど描いているものに偏りがある場合、仕事でロボや車を描く際に困ってしまいます。

ですが、デッサンを学んでいると、描いたことのない題材でも資料があれば描くことができます。

 

実際にMIXIのイラストレーター採用でも、学生さんのデッサン力は非常に注目しているポイントです。

「こちらが望むものを描くことができるか」という部分を見るのに、デッサンから描き切る胆力などを読み取っています。

もちろんデッサンがすべてではないですが、鍛えておいて損はないスキルだと思います。

 

また、私の場合はわりと常に絵を描くことを楽しんでいましたが、そのモチベーションは根拠のない自信からだったと思います(笑)。

自分を信じてアウトプットをやめず描き続けた事が今に繋がっていると感じています。

 

コトダマン 制作風景

 

  ―「絵を描く(関わる)」仕事に就きたい学生の皆様に、メッセージをお願いします。

 

絵のお仕事に就くためには、とにかくチャレンジあるのみ、でしょうか!

描いている間に上手になりますし、描き続けることが自信に繋がります。

また、通用する絵を描いてやる!くらいの気持ちで食らいつくことでより一層成長できると思います。

 

絵が好きであれば、絵の仕事は絶対楽しいと思うので、その気持ちを大事にして、実現するためにとにかく描き続けてほしいです。

悩まず進んでみてください。

 

 

絵寄せに必須!メッシュ変形機能で絶妙なパーツのバランスを調整

 

コトダマン 制作風景

 

― CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)はどんな場面でご利用いただいているのでしょうか?

 

イラスト制作や赤入れなど、ほとんどの業務で使用しています。

プライベートも含めると、高校時代からCLIP STUDIO PAINTを使用しています。  

 

―お気に入りの機能があれば、教えてください。

メッシュ変形はコラボの絵柄寄せに重宝しています。

キャラクターの顔などは絶妙なパーツのバランスで成り立っているので、少しでもずれていると似なくなってしまうこともあるため、微調整ができる機能には助けられています。  

 

コトダマン

共闘ことばRPG コトダマン

■対応OS:iOS/Android
■ジャンル:ことば合わせRPG
■価格:基本無料(アイテム課金あり)
■公式サイト:https://kotodaman.jp/
■公式X(旧Twitter):https://twitter.com/kotodaman_pr
■開発会社: MIXI
■コピーライト:©MIXI
  • twitter
  • LINE
  • Pinterest
  • Facebook
  • URL Copy
  • twitter
  • LINE
  • Pinterest
  • Facebook
  • URL Copy