解剖学から学ぼう!イラストのための腕の描き方
腕の比率や、筋肉の名前、腕を上げたり回転させたりした時に付近の骨や筋肉がどのように動くかなど、解剖学的に正しい腕を描く方法を、アーティストのDani Puenteさんが解説します!
はじめに
こんにちは!私の名前はDani Puenteです。
今日は、人間の腕を簡単かつ迅速に描くことを学び、パーツを改善するための方法をいくつか紹介します。
イラストレーターやイラストを愛する人々にとって、腕を理解することはアーティストとして成長し、イラストの品質を向上させるための重要な要素の1つです。
そのために解剖学的な腕の構造を知ることは不可欠です。
不正確で不均衡な姿勢や間違った四肢は、最終的に作品を台無しにする可能性があります。
ただし、解剖学的構造は単純ではないため、このチュートリアルでは、実際の解剖学に沿った信頼できる方法で、腕を描くためのポイントを紹介します。
私のアドバイスが、あなたが人体について知る入口になり、学び続けるきっかけとなることを願っています。
さあ、準備はいいですか?
プロポーション
人体の手足を描き始めるには、プロポーション(比率)を最初によく知っておく必要があります。
最初に腕に焦点を合わせます。
次の画像でわかるように、腕は3つの部分に分けることができます。
体の残りの部分の寸法を参考にして見ていきます。
上腕は肩から肘まであります(A)。この部分は鎖骨から肋骨の範囲にあたります。
2番目の部分は前腕で、肘から始まり、手首まであり(B)大腿骨の付け根の横にきます。
そして3番目の手(C)は、手首から指先までの範囲で、太もものほぼ中央まで伸びています。
このチュートリアル全体を通して、これらすべてをより詳しく説明していきます。
次の図をしっかり観察してください。
もう一つの忘れてはいけない重要なポイントは、横に伸ばした腕の長さが、その人の身長に等しいという事です。
次に、腕の比率に注目しましょう。先ほど言ったように、腕は3つの部分に分かれています。
上腕、前腕、そして手です。今度は上腕と前腕に焦点を当てます。
上腕(A)で最も長い骨は肩から肘に伸びる上腕骨で、前腕の関節で繋がっている長くて丈夫な骨です。
前腕(B)を構成する骨は、尺骨と橈骨(赤)です。これらの骨は関節で繋がっていて、手首を回す役割を果たします。
肩から手までの長さを12分割すると(A)が最も長く5単位、前腕(B)が4単位、手(C)が3単位であることが分かります。
構造
腕のプロポーションを理解したら、その形に慣れながら、筋肉組織を理解することができます。筋肉の繋がりは鎖のようになっています。
腕のためのアタリを描く時は、鎖骨、肘、手首にある尺骨の頭など、皮膚を通して確認できる筋肉の形や、骨によって形成される線を意識することがポイントです。
次の画像で確認してみましょう。
筋肉の解剖学
キャラクターの腕を学び、リアルに描けるようにするには、勉強している手足の、最も重要な筋肉を見つける方法を知っている方がよいでしょう。
どんな作画スタイルであっても、それらを理解するとあなたのイラストを豊かにし、正しい形を描くことに役立ちます。
次の図では、エリアA、B、およびCにおける、筋肉の形をより詳細に確認できます。
三角筋
上腕三頭筋
上腕二頭筋
上腕筋
腕橈骨筋
長橈側手根筋
総指伸筋
尺側手根伸筋
尺側手根屈筋
肘筋
動きと回転
多くの場合、腕は、垂直、水平、斜めの回転、回転など、すべての動きのオプションが伴うため、描くのが難しい事があります。
これは、上腕骨の頭が丸く、ほぼ360度の可動性があるためです。これは腕を描くときの最大の難点の1つと言えるでしょう。
イラストのこれらの問題を解決するのに役立つ、いくつかの回転の動きを紹介します。
腕をひねった時に橈骨が尺骨の上でどのように回転するか、注目して見てください。
注:尺骨の頭(次の図の赤部分)を参考にしてください。それは常に小指の側になければいけません。
イラストにリアリズムを追加したい場合は、腕の動きを筋肉と骨の全体に合わせましょう。
たとえば、腕を上げるポーズを描くときは、前額面で胸筋(赤)、広背筋(ピンク)、鎖骨(黄色)が上がることを忘れないでください。
胸郭に前鋸筋(青)が見えます。背面では、肩甲骨(緑色)の動きが連動することを忘れないでください。
肩甲骨は腕の動きにも影響します。次の画像でチェックしてみましょう。
要するに、腕を描くプロセスを単純化するために、私たちは3つの明確なガイドラインに従う必要があります。
プロポーション、主な筋肉、そして基準点。
私のアドバイスと動画がお役に立てば幸いです。
腕の構造を理解すれば、腕のイラストも簡単に描けるようになります!
このチュートリアルを読んでいただきありがとうございます。
このチュートリアルの感想や参考にして制作したイラストをInstagram(@danipuente_conceptart)で共有してくれたらうれしいです。
4本か6本の腕を持つクリーチャーとかもいいですね?ぜひ、作品を拝見したいです!楽しみにしています!
みなさんのために絵を描くことができて光栄です!
– Daniel Puente