【ゲームのお仕事!】コロプラ『黒猫のウィズ』キャラクターデザイナーインタビュー
『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』で活躍している、株式会社コロプラのキャラクターデザイナー兼グラフィッカーご担当者にインタビュー!画力向上のための練習法や仕事で絵を描くための考え方について伺いました。
■T.T〈デザイナー・グラフィッカー〉
四年制大学のデザイン系学科を卒業後、他業種を経て株式会社コロプラに入社。
同社タイトルのレタッチ業務を経て、現在『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ(以下、黒猫のウィズ)』デザイナー・グラフィッカーとして活躍中。
ユーザーさまが求めているものを考え、自分らしさも合わせていく
―現在のお仕事を教えてください。
現在『黒猫のウィズ』でキャラクターのデザイナー・グラフィッカーを担当しています。
ゲーム内で使用するカードイラストだけでなく、SNS 掲載用のイラストなども手掛けています。
グラフィッカー業務は会社によって業務の位置づけも変わりますが、私はキャラクター班のメンバーとして、キャラクターイラストに関わる多種多様な素材の制作も行っています。
特にポーズラフでは構図やデザインにおいて既視感を与えないように気を遣いますね。
―デザイン業務に取り組むうえで気を付けられていることはなんですか。
受動的にならないように、こうしたらもっと魅力的な絵になるんじゃないかと常に提案していくようにしています。
自分本位にならず、シナリオや過去データなどの情報、ユーザーさまの声も加味しながらユーザーさまが求めているものを考え、そこに自分らしさも合わせてアイディアを出していくことが大事だと思っています。
―デザイナーとして働かれる中で感じたコロプラという会社の印象を教えていただけますか。
クオリティの追及に真剣な会社です。顔の表情一つとっても1ピクセル単位で調整するなど、細部まで徹底的にこだわった修正をよく行いますが、いざ世に出た時にとてもいい反応をいただくということが多数あります。
厳しいだけではなく、クリエイターの働き方にもとても配慮しており、会社では22時以降に働かないことをルールとして定めています。
「絶対に、どんな形でもいいから絵を描く仕事につきたい。」
―どんな学生時代を過ごされたのでしょうか。
子供のころから絵を描くことが大好きでしたが、高校生に入って「絵を描く仕事をしたい」と真剣に思うようなり、デザイン系の学科がある大学に進学し、絵画や彫刻を勉強しました。
画力アップを目指すため、あるゲームのキャラクター90体を夏休み中にすべて模写した特訓はいまだに忘れられないです(笑)。
―クリエイティブなお仕事は大変な印象を受けますが、迷いなどはありませんでしたか。
学生時代は就職が非常に厳しい時代で、卒業後は絵とは全く関わらない別の仕事をしていました。
数年ほど全く別業種の仕事にも携わったのですが、自分の思いを押さえながら過ごすうちに、「絶対に、どんな形でもいいから絵を描く仕事につきたい」という気持ちが日に日に強くなっていきました。デザイン業界への就職に再挑戦する中でコロプラとめぐり逢うことができました。
なので迷いはなかったです。むしろますます強くなっていきましたね。
―就職されてからも、画力向上のための勉強や練習はされているのでしょうか。
仕事で絵を描くだけでは、テイストやルールが決まっている中だけでの表現になるため、自分ができる表現を増やすなどクリエイターとしての力をつけるには、プライベートでも描いていく必要があると思います。
私自身、もっともっとうまくならなければと思っているので、毎日勉強です。最近はオリジナルでイラストを描いたうえで、見本としたいイラストと比較し、塗りの表現などを真似てみています。
出来上がったものとを再度並べて、劣っている部分があるならそれは何かを突き止めて練習していく方法に取り組んでいます。
ユーザーさまがいるから、自分も成長できる。
―趣味や勉強で絵を描かれていた時代とお仕事をされるようになって行く中で、「絵を描く」事に対して考え方の違いは生まれましたか。
これを言うと学生の皆様は嫌がるかもしれませんが、絵を描くことがただ楽しいことではなくなったと思います。
クオリティの高いものに目が慣れる分、自分の作品に納得ができず完成イメージが見えなくなったり、自信をなくすこともあります。
コンセプトやユーザーさまの反応を頭におきながら描いていくので、必ずしも自分の好きなものだけを描くわけでもありません。
でもその状況のなかで、自分のやりたいことを反映できる場面もあります。それを反映させるにはディレクターやクライアントに、それをやることでユーザーさまにとってより魅力的な絵になるという理由を説明できる必要があります。
―お仕事のやりがいは何でしょうか。
ユーザーさまの反応を一番に見られる事でしょうか。
ちょっとした工夫に気づいてくれると嬉しいですし、いただいた評価を踏まえて更に魅力的なものをどう出していこうか考えていくのも楽しいです。
厳しいお言葉もいただきますが、そこで失敗したことをのちに改善すると良い反応に変わったり、ユーザーさまがいるからこそ自分も止まらずに成長することができます。
今できる努力を足掛かりに、少し上のレベルに挑戦してみてください。
―クリエイターを目指す学生の皆様にメッセージをお願いします。
まずは楽しく絵を描いてほしいです。
自分の絵に自信が持てない人も、焦りやプレッシャーを感じすぎないでください。
「絵をうまくならなきゃ」と思いすぎるとただ苦しいだけになってしまいます。
自分が今できる努力を足掛かりに、少し上のレベルに挑戦することで何かを掴めてくると思います。
既に気持ちを固めている人は、人に自分の絵を提供したり、評価してもらうなど、「誰かに応える絵を描く」経験を積んでいってほしいです。
また、私は必要な情報を掴めず大卒時に絵描きの道を一度諦めたので、業界に関わるためのルートを調べてみる等軽く準備をしておくことで、動き出しがよりスムーズになると思います。
―CLIP STUDIO PAINT はどんな場面で使用されているんでしょうか。
イラストのほぼ90%はCLIP STUDIO PAINT で描いています。
線が引きやすく機能が充実しているので、どんな作風にも柔軟に対応できます。
特に素材作成の機能がお気に入りで、塗り用のブラシまで作ることができるので、時短に役立っています。
クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ
■対応OS:Android™ 4.1 以降、
iOS 8.0 以降(iPhone、iPad、iPod touch)
■ジャンル:クイズ & カードバトルRPG
■価格:アイテム課金
■公式サイト:https://colopl.co.jp/magicianwiz/
■公式Twitter:@colopl_quiz
■メーカー:株式会社コロプラ
© 2013-2019 COLOPL, Inc.