【完全版】同人イベントにサークル参加する!準備から片付けまで【初心者】

同人イベントに初めてサークル参加する方は必読! 頒布する同人誌はできたけど、イベントには何を準備すればいいのか?当日に持っていくものは?会場でどうすればいいの?など、わからないことだらけの人も多いでしょう。はじめての同人誌即売会を楽しく過ごすために、知っておきたいことを紹介します。

 

はじめての一般参加についてはこちらで紹介しています。

コミケに行きたい!初心者必見の【コミックマーケット攻略法】/マンナビ

コミケに行きたい!初心者必見の【コミックマーケット攻略法】/マンナビ コミケ外観

 

 

 

事前準備【目安:イベント1カ月前~1週間前】

 

頒布物の用意

同人イベントで最も欠かせないものです。自分の魂を込めた同人誌やグッズなど、まずはイベントで頒布する同人作品を制作しましょう

 

特に同人誌制作が初めての場合は、入稿した原稿に後からミスが見つかることもありますので、早めに仕上げてしっかりと見直すか、印刷所から連絡がきてもきちんと対応できるように、余裕をもって仕上げましょう。

 

 

直接搬入と宅配搬入の違いってなに?

 

<直接搬入>

直接搬入とは、印刷所がイベント当日の朝に同人誌を直接自分のスペースに運んでくれるサービスのことを言います。

基本的にはサークルの開場時間にはすでに机の下に届いています。

 

メリットは、入稿締め切りがやや遅く設定されることや、搬入代金が無料になるサービスのある印刷所があることです。

また、直接搬入の場合は、印刷所の方が準備時間中に挨拶に来てくれることがあり、印刷物に不備などがあればすぐに伝えて対応をお願いすることもできます。

 

ただし、すべての印刷所が直接搬入に対応しているわけではないため、印刷所のWebサイトなどをよく確認しておく必要があります。

 

<宅配搬入>

直接搬入を行っていない印刷所にお願いする場合は、印刷物を自宅で受け取り、宅配搬入で対応する必要があります。

宅配搬入とは、イベントに対応している運送会社に同人誌を搬入受付期間内に送ってもらうシステムです。

 

自分が他の荷物、たとえば既刊や布やポスタースタンドなど、当日持っていくものが大変な場合、先に会場に荷物を宅配便で送ります。

 

サークルチケットが届くときに同封されているイベント案内には必ず搬入について書かれた項目があり、そこには、受付期間(または必着期間)と荷物の届け先、運送会社の指定(赤ブーブー社ならクロネコヤマト、コミックマーケットならゆうパックなど…)が書かれています。

 

印刷所からその期間に送ってもらうように自分が手配する必要があり、入稿の際に頒布物の送り先を伝える必要があります。

 

また、締め切りについても、受付期間に間に合うように入稿や納期を逆算してスケジュールを立てる必要があります。

直接搬入に比べてやや難易度が高いので、事前に印刷所に相談して、何日が締め切りになるか、搬入代金はいくらになるのかなどを自分で把握しておきましょう。

 

何部搬入すればいいの?

初めての同人イベントの場合、何部印刷すればいいのか、何部搬入すればいいのかというのはかなり頭を悩ませる問題だと思います。

 

これについては、本人のジャンルにおける知名度、イベントの規模やジャンル・カップリングなどの規模、同人誌の内容など、いろいろな要素が絡んでくるため、一概にお答えすることはできません。

 

また、SNSのアンケートやお絵かきサイトなどのいいね数などをうのみにしすぎて失敗することもあります。最初は、余り過ぎない量を搬入するのがいいでしょう。

 

当日は机の下やスペースの後ろに頒布物の段ボールを置くことになりますが、スペースは意外と狭いため、島の真ん中に配置されている場合はとくに通路の邪魔にならないように気を付けましょう。

 

通販分は事前に別便にして書店や自宅に送っておくほうが、当日の片づけも楽になると思います。

 

頒布物の用意 本・グッズ タイムライン

Point! 荷物が多い場合は搬入を忘れないように!「必着」と「受付期間」の違い

宅配搬入は基本的にイベントの一週間前~数日前に宅配期間が設定されていることがほとんどです。もし荷物が多くて搬入を利用したい場合は、搬入受付期間に注意しましょう。特に失敗しやすいのは「必着」と「受付期間」の違いです。

 

「必着」の場合は、設定されている期間内に届いてることが必須になります。たとえば「16~20日必着」と書かれていて、荷物が翌日に届く場合、15日~19日に発送しますが、ギリギリに送ってしまうと1日で着かないことも多いため気を付けましょう。

 

「受付期間(消印有効)の場合は設定されている期間に運送会社に荷物を受付することになります。「16日~20日受付期間」と書かれている場合、20日に運送会社に荷物を頼んでも届けてくれます。

 

※「必着」「受付期間」についてはイベントの案内をよく確認しておきましょう。

 

 

事前準備その2【目安イベント一週間前~イベント2日前】

 

ディスプレイ用の道具の用意

ポスター、お品書き、値札など、これらはなくても不便になることはありませんが、スペースが華やかになるため、できるだけ用意したほうがいいでしょう。ディスプレイの仕方で人が立ち止まってくれることもあります。

 

百均で揃えるディスプレイ用の道具の用意 100円ショップ

 

<ポスターの作り方>

卓上に飾るならB4~A2サイズくらいまで。スペースの背後にスタンドを立てる場合はA2~B1くらいまでが基本です。

スペース番号、サークル、ジャンルやカップリングなどをわかりやすく表記します。絵柄は新刊の表紙のイラストを使うのが一番わかりやすいと思います。

 

■PO.SU.TA(http://posutaya.com/)
ポスタースタンドは、筆者はこちらのものが持ち運びやすくて軽くて重宝しています。

スペースの背面に立てるスタンド、卓上スタンド、どちらもオススメ。組み立ても簡単です。

 

■印刷の通販 グラフィック(https://www.graphic.jp/

ポスターの印刷は、同人誌印刷所でも、一般印刷所でも受け付けてくれるところが多いです。

一般の印刷所のほうは同人誌印刷所よりも納期が短いため、ギリギリになって用意したい! という人にはいいかもしれません。

 

土日も営業していたり、24時間対応してくれていますが、直接搬入のあるイベントとそうでない場合があるので事前にチェックしておきましょう。

 

 

<お品書きの作り方>

スペースに頒布物一覧がわかるお品書きを飾ります。

新刊、既刊をわかりやすいようにレイアウトして、金額をはっきり書きます。

 

小説本の場合はひとことでわかるあらすじなどを入れるとわかりやすいでしょう。成人指定の頒布物がある場合もしっかり記載しておきます。

お品書きはあまり大きくても見づらいので、A4~A3サイズくらいのものを卓上に飾りましょう。

 

<値札の作り方>

カードや厚めの用紙に印刷して、同人誌の一番上の見本誌に貼りつけたり、値札スタンドを使ったりします。

お品書きを作らない場合は値札を必ず作りましょう。

頒布物の値段がわからないと二の足を踏む一般参加者もいますし、年齢指定作品などもわかりやすく書いておきましょう。

 

お品書き・値札・ポスターの作り方

 

おつり、小銭入れ(売上の札入れ)

銀行などで事前に500円と100円の用意をしておきましょう。とりあえず500円玉と100円玉が20~30枚くらいあればひとまず安心です。

小銭やお札を入れる入れ物も用意しておきます。お菓子の箱や100円ショップなどで手に入るものでかまいません。

 

敷き布

敷き布がないとスペースがかなり殺風景に見えてしまうので、必ず用意しましょう。

テーブルクロスを使ってる人もいれば、布を適度な大きさに切ってもらって使っている人もいます。

布があまり派手だと本が目立ちにくいので、シンプルなほうがいいでしょう。

 

敷き布 手作り

Point! 余裕があれば売り子さんにサークルチケットを送っておこう

頒布を手伝ってくれる人(売り子さん)が来てくれる場合、前日までにサークルチケットを送っておくと良いでしょう。そうすれば、自分が万が一遅刻した場合でも、売り子さんは入ることができます。

 

また、売り子さんと待ち合わせの場所に注意します。会場最寄り駅や建物入り口などは大変混むため、売り子さんが会場に慣れている人なら、チケットを送っておいてスペースに直接集合にしておくとスムーズです。

 

 

事前準備その3【前日】

 

早めに寝る

会場はとても人が多く、慣れていても疲れます。サークル参加はとにかく体力をつかうので、しっかりと寝て英気を養っておくのが大事です。寝坊しないためにも前夜は早く寝ましょう。

 

持ち物の準備

サークルチケット(これが一番忘れてはだめ。忘れたら一般入場まで待たなければならないことも)、カッター(段ボールをあけるため)、ガムテープ(搬出用荷造りなど)油性ペン、ボールペン(搬入伝票を書いたり)、ごみ袋(燃える燃えないわけたもの。

 

ゴミ捨て場は近くにあるならいいですが、遠い場合は何度も往復できないので、事前にごみ袋を作っておくほうがいい)などがあればまず当日困ることはないでしょう。

 

 

■■ 持っていくものリスト ■■

  • サークルチケット
  • お釣り用の小銭
  • 小銭入れ(お札入れ)
  • 敷き布
  • 値札
  • ポスター
  • ポスタースタンド
  • ボールペン
  • 油性ペン
  • カッター
  • ガムテープ
  • ゴミ袋
  • 差し入れ など…

 

Point! 暑さ寒さ対策をしよう!
夏のイベントではタオル、冷感シートなどの暑さ対策。会場ではスペースに数時間座ったまま、ということもありますので、暑さ寒さ対策はとても重要です。

 

冬のイベントではカイロ、マフラーなどの寒さ対策をしましょう。会場では人の熱気もあり冬でも寒くない場合が多いですが、配置によっては目の前が外だったり、風がふきこんでくるなんてこともあるので注意が必要です。

 

 

事前準備・番外編【イベントの感染対策】

コロナ渦で2020年は中止されることが多かった同人イベントも、事前チケット購入制の入場スタイルや机の間隔を開けるなど、対策を取りつつ再開されています。
サークル参加時にちょっとした工夫をすると、感染対策に気をつけながら楽しくサークル参加できます!

 

<イベントにオススメの感染対策グッズ>

  • コイントレー
  • 透明ブックカバー
  • 除菌シートや消毒液

 

コイントレー

コイントレーを用意すると、現金をやりとりするときに手が触れ合う機会を減らせるので便利です。
お店でも使われるような本格的なコイントレー(カルトン)のほか、100円ショップなどでも小さなサイズのトレーを購入できますよ。

 

また、印刷所によってはオリジナルイラストをトレーに印刷できるサービスを取り扱っている会社もあります。

オリジナルイラスト入りのトレーがスペースに置いてあると、参加者さんも嬉しくなりますね。

 

■プリントオン(https://www.print-on.jp/doujin/comic/goods/coin_tray.htm

■オレンジ工房(https://www.orangekoubou.com/goods/goods_clear_tray.php

■トリニティ(https://trinity-sin.com/carton/

 

透明ブックカバー

見本誌に透明なブックカバーを付けているサークルも増えてきました。
空いた時間で見本誌のカバーを除菌シートで拭いておくと、感染予防に役立ちますね。

 

除菌シートや消毒液

見本誌やコイントレー、ご自身の手を拭くのに除菌シートを持っていくと便利ですね。
また、一般・サークル参加者どちらも利用できるようジェル状の置き型消毒液を机に置いておくケースもあります。

隣のサークルの頒布物に消毒液がかからないよう、サイズや置き場所には気をつけましょう。

 

ほかにも、サンプルのQRコードが印刷されたボードを持参する、キャッシュレス決済を取り入れるなど……コロナ禍のサークル参加の方法は多様化しています。
取り入れやすい方法を試して、楽しく同人イベントを過ごしてください!

 

 

イベント当日

 

いよいよ当日です。会場の最寄駅は当日朝とても混むため、地元の駅での交通ICカードの事前にチャージしておくことをオススメします。

 

また、会場近く、会場内のお手洗いはとにかく混むため、できれば家を出るときに済ませておきましょう。コンビニなども同様に混むため、昼食などは事前に地元で買ってから会場に向かうほうがよいでしょう。

 

何時くらいに行けばいいか?

開場時間の1時間~30分前くらいがベストです。自分の準備にどれくらい時間がかかるかを考えて向かいましょう。特に初めての同人イベントの場合、ペーパーを折ったり、ノベルティの袋詰めなどの作業は事前に済ませておいて、頒布物を並べるだけで済むように準備しておきましょう。

 

あまり早く行っても時間をもてあますこともありますが、ギリギリだと準備が間に合わないことも多いので、上記の時間がベストです。

 

搬入物が届いているかの確認

本などを直接搬入している場合で、本がスペースに届いてない場合、もしくは納品物に不備がある場合は印刷所に連絡しましょう。宅配搬入物が搬入エリアにない場合は、会場スタッフに聞いてみて下さい。

 

スペースのディスプレイ

人が立ち止まってくれやすいディスプレイは、見やすく、すっきりと、さみしすぎないように飾り付けるのがポイントです。

 

頒布物が一種類でも、お品書きや値札、ポスターなどで賑やかにしている方が立ち止まってもらいやすいです。

新刊は向かって中央手前に並べて、既刊を周りに置くサークルが多いです。平積みのみだと、遠くから見たときに情報が伝わりません。

 

空間を利用して、ポスターを飾ったり、本を立てて表紙を見せやすくしたり、グッズの場合はボードに貼りつけたりと、参加者の目線を考えたディスプレイが良いでしょう。

 

また、頒布する本の一番上は見本誌用として扱うのがオススメです。透明なカバーをつけたり、値札を貼ったり、立ち読みする人にも見本誌とわかりやすくするとすすめやすくなります。

 

多くの人が一番上にある本を触ったり立ち読みしたりするので、頒布するときは見本誌以外の本を渡すようにしてください。

 

スペースのディスプレイの工夫

 

 

イベント開始!!

 

イベント時に配慮しておきたいこと【マナー】

・両隣のサークルさんには最初と最後に「おはようございます、今日はよろしくお願いします」「おつかれさまでした、お先に失礼します。」のようなあいさつをしておくと、当日お互い感じよく過ごすことができます。

 

・ごみをため込みすぎると隣のスペースの邪魔になることがあります。できればイベントが始まる前に一度捨てに行けるといいですね。燃えるゴミ、段ボール、パンフレット類(スペースに最初配布されているチラシなど含む)、ペットボトルなど、分別が必要なので事前に分けてまとめておきます。

 

・隣のスペースの邪魔にならないように(自分の荷物や頒布物がはみ出さないように)気を付けましょう。とくに売り子さんと二人で参加するの場合は、イスを2つ並べるとギリギリになります。

 

・スペースで知っている人と話す場合は、後ろに自分の本を買いたい人がいないか、両隣のスペースの邪魔になっていないかなど注意しましょう。

 

・成人指定の頒布物がある場合は、身分証を提示してもらうなど、しっかりと年齢確認をしましょう。イベントには大人から子どもまでたくさんの参加者さんがいます。

 

・席をはずすとき、ひとり参加の場合は必ず貴重品をもって離れましょう。敷き布を頒布物の上にかけて、今頒布していません、とアピールするサークルもいます。ひとり参加の場合、開場してすぐに離席することを主催側が禁止していることもありますので、パンフレットのサークル案内をしっかり読んでおきましょう。心配な場合は売り子さんを探してスペースにいてもらうことをおすすめします。

 

スペースの下の有効に使う方法 例

 

搬出について(混む時間に注意)

搬出については、イベントごとに決められた時間、決められた場所に荷物を持っていく必要があります。イベント案内パンフレットの記載よく確認しておきましょう。雨天の場合、搬出場所が変更になることもあります。

 

大体13時や13時半くらいから始まることが多いですが、閉会近くはとても混みあって、1時間近く待つこともあります。混雑を避けるなら少し早い時間に搬出するのもアリでしょう。

 

最近は基本的に着払いでの利用が増えたほか、セルフ搬出サービス(※事前予約が必要)などを行っているところもあります。

 

搬出時、片付けのときには貴重品をとにかく手元において目を離さないように、くれぐれも注意してください。

 

 

後日の片づけ、通販について【目安:イベント翌日~一週間】

 

イベント後は、疲労感、達成感、いろいろあると思いますが、まずは宅配の受取を忘れないようにします。
会場からは着払いの場合は、代金をしっかり用意しておきましょう。

 

Point! 通販準備

頒布物の通販を行う場合、「自家通販」「書店通販」のどちらにするか決めましょう。

 

書店通販の場合は書店に事前に発注をして、何部預けるか、いつ送れるかなどを決めておきます。書店価格も自分で決めることができますが、書店の手数料がかかるため、会場での頒布代より割高になるのがネックです。

 

ただ、同じジャンルの他サークルの本と同時に購入してもらえたり、住所を個人に知られたくないという購入者は書店通販を利用します。預けている部数によっては店舗に置いてもらえる場合もあります。

 

手軽にできるのは自家通販(pixivのBOOTHなども含む)です。自分で発送などの手間はかかりますが、手数料がかからず、頒布価格と送料のみで受付できるため、誰でも手軽に行うことができます。

 

ただし自家通販の場合、入金確認、発送連絡など、通販に関わる雑務をすべて自分で行う必要があるため、購入者ときちんとやりとりできるようにしましょう。

BOOTHは、通販ページも作りやすく、入金などはこちらで対応しなくてもいいのでオススメです。

 

送り先の住所を知らずに送れるサービスもあるので(その分手数料はかかりますが)、個人情報を知られたくない購入者にはよいと思います。

 

以上が同人イベントについての一連の流れになります。

 

最初は知らないことばかりで緊張するかもしれませんが、一度行けば雰囲気はつかめますし、何よりイベントに参加すると「また本を作りたい!またイベントに参加したい!」という気持ちも出てくると思いますので、ぜひ一度はサークル参加してみてください!

 

 

(執筆・イラスト:ときお)
(制作:株式会社ビーコム)

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