【ワンドロのコツ】イラストにかける時間配分を意識しよう!
ちょっとした空き時間やお絵かきの練習にもってこいの「ワンドロ」ですが、描いたイラストが未完成だったり落書き程度のクオリティになってしまってはがっかりしますよね? 今回はワンドロで絵のクオリティを上げるために気を付けるポイントと画風別の利点を紹介します。
ワンドロって?
ワンドロとは1時間(ワンアワー)で描く(ドローイング)の略称です。
主にX(旧Twitter)向けの投稿絵として描かれることが多く、構想から下描き・ペン入れ・時間に余裕があれば仕上げまでを行う人もいます。
ワンドロにもコツがあった!
1時間というのは長いように思えますが、実際には1枚の絵を仕上げるにはぎりぎりもしくは足りないくらいの時間です。
というのも、1枚のイラストを仕上げるには、以下のような6工程が必要です。
- 構図を考える
- ラフを描く
- 下描きをする
- ペン入れをする
- 色を塗る
- 仕上げをする
これを単純に1時間に割り振ると、1工程にかけられる時間は10分しかないということになります。
その1★時間配分を意識する
カラーの絵を描く場合、色を塗る前段階の工程に時間をかけすぎると色塗りや仕上げの途中でタイムアップになるため、1時間の半分30分以内でペン入れまでを終わらせ残りの時間で色を塗って完成させるように意識します。
ワンドロを行う際は以下のような時間配分で考えるとよいでしょう。
- 構図を考える+ラフを描く+下描きをする+ペン入れをする →30分
- 色を塗る →20分
- 仕上げをする →10分
まずは自分がどのような時間配分でワンドロを行っているのか、時間をきっちり計ってみるところからはじめてみましょう。
その2★構図を考える時間
手を動かして描く作業時間はなかなか短縮する事ができないため、構図を考える時間にしわよせがきます。
最初にパッと思いついた構図を信じてすぐに描き出すことが時間短縮の道となりますが、いつでもパッと構図が浮かぶわけではなく、どうしてもいい構図が浮かばない‥というときもあります。
そのような時は、構図という考えを捨ててバストアップなどにするのもひとつの手です。
構図にこだわらない分、キャラクターの表情を描くことに情熱をそそぐことができます。
全身を描くよりも時間がかからないため、時間短縮にもなります。
その3★通常のイラストと違い細かくレイヤーを分けない
塗り分けをしている時間がもったいないので、レイヤーはなるべく少なめを心がけて塗ります。
レイヤー管理の煩雑さを回避するためにも、分かれている必要がないレイヤーはどんどん統合していきましょう。
その4★慣れ…
最初のうちは1時間という時間で絵を仕上げることができなくても、何度か挑戦していくうちに自分が苦手とし時間がかかるところがわかってきます。
時間配分を意識するという所でもお話ししましたが、どの工程で時間がかかっているのか知っておく必要があります。
時間がかかっている工程を意識しながら描く回数を重ねていくことで、速く描くことに慣れていきます。
ワンドロに向いた塗りを検討する
イラストの塗り方には大きく3つの方法があります。
水彩塗り・厚塗り・アニメ塗りの3つです。
時間短縮を考える際に有効となるそれぞれの塗り方について考えてみましょう。
水彩塗り
淡くさっと塗る技法です。塗りのエッジが淡くぼかしたり薄い色を重ねて塗っていきます。
キャンバスの白地が残っていたり線画からはみ出して塗ったりすることも彩色の味になります。
彩色の範囲をきっちり決めずに塗れることから時間を短縮できます。
厚塗り
線画を描かずに下描きの工程あるいはラフの工程からいきなり着色をはじめられるため時間短縮になります。
下描きをきっちり仕上げる必要が無い分、色塗りに時間をかけることができるので深みのあるカラーのイラストを完成させることができます。
アニメ塗り
これまでとは真逆となりますが、アニメ塗りは色ごとにレイヤーを分けて色を意識せず塗り分けていくことで時間短縮を行います。
例えば髪の色を何色にしようか?と時間をかけて考える事はせず、とりあえずの色で塗り分けておき、全体の塗り分けが終わった後でバランスの悪い色だけ変更します。
影についてもレイヤーを分けて重ねるので修正が行いやすいです。足りない質感については加筆や効果づけによって補います。
スマホのお絵かきアプリで描いたイラストの続きをパソコンやタブレットで描く
ワンドロをする場合、手軽なスマートフォンのお絵かきアプリを使う機会も多いと思います。
ワンドロのイラストにもっと細かい描き込みをしたくなったり、クオリティを上げたい・続きを描きたいと思ったら、パソコンやタブレットで仕上げをしてもよいでしょう。
そんなとき、レイヤーが分かれた状態のファイルをそのままパソコンやタブレットのソフトで編集できると便利ですね。
たとえば、ibisPaint(アイビスペイント)で描いたイラストは、レイヤーを保持したままCLIP STUDIO PAINTで続きを描くことができます。
また、Procreateなどpsd形式で保存できるアプリなら、PhotoshopやSAI、CLIP STUDIO PAINTに読み込んで続きを描くことができます。
スマホのお絵かきアプリのファイル形式など、一度確認しておきましょう。