【アクションシーンをレベルアップ!】オニグンソウ先生に学ぶ演出の心構え!
漫画作りの極意を探るこの企画!! 今回はウルトラジャンプにて『もののがたり』を連載中、魅力的なキャラ、圧倒的画力で人気を博すオニグンソウ先生が登場です! 新人3人が先生にアクション・バトルシーンの描き方で、自身が悩んでいることをどんどん伺っていきます! ヤンジャン新人漫画賞「シンマン賞」人気企画から特別掲載!
新人作家からの質問 その1!
アクションシーンがわかりにくいとよく言われます・・・。解決法はありますでしょうか?(平野拓哉)
オニグンソウ先生:
自分はーコマの中にいくつもの動作を入れすぎないようにしています。
例えば動きの起点となる「回避」などの行動は先にコマを分けて描き、その後に「殴る」などのアクションを入れたり、ということです。
複数の動作を1つのコマの中に入れてしまうと、そもそも何をしているのかが分かりにくくなりがちになります。
ひとつひとつの動きをコマ別に分割していくやり方の方が、アクションの流れが分かりやすくなるかと思います。
▲「掴む」「投げる」「他の敵に当てる」という各動作を別々のコマにしている。一コマの中に動作を複数入れず、何コマかに分けることで一連の動きがよくわかる!
新人作家からの質問 その2!!
オニグンソウ先生:
自分の場合はドラマや映画・アニメなど“動画”をよく参考にしています。
漫画やイラストなど“静画”も参考に出来なくはないですが、その場合は「その構図」しか使えないので、少しその構図に引っ張られすぎる可能性もあります。
その分、動画であればー連の動画から自分で切り取ることが出来るので、オリジナリティを出すことが出来ます。
▲様々な”動画”を参考にして、オリジナリティのあるアクションシーン作りに挑戦しよう!
新人作家からの質問 その3!!!
オニグンソウ先生:
まずは見開きでー番読者の方に見せたいアクションを決めて、あとはそこまでの道筋を考えます。
その筋道の中で、見開きに迫力などが勝つ動作は先には描かないようにしています。
また“その後の動作が多くなる動作”は避けるようにしていて、打ち合いについては基本的に最大で2回と決めています。
3・4回以上打ち合うと、同じことを繰り返しているように見えてしまうので…。
▲やはりアクションシーンの最大の見せ場は「見開き」!見開きの迫力が最大限になるよう、そこまでの構成を考えよう!
<作家紹介>
■オニグンソウ
ウルトラジャンプで連載中の「付喪神」をテーマにした作品『もののがたり』を連載中。その他『コミックブレイド』(マッグガーデン)で連載中の超常的ギミックアクション『-ヒトガタナ-』も人気を博す。繊細かつ大胆なタッチで描かれるアクションシーンで多くの読者の心を掴んでいる。
■平野拓哉(左)
『DryaD-ドライアド-』で第16回シンマン賞期待賞、『DISTORTED DOLL-The Only raison detre-』で第22回シンマン賞佳作十月間ベスト受賞。緻密な設定を考えるのが得意。
■うえののの(中央)
『友達センチメートル』で第26回シンマン賞期待賞受賞。ほのかで、かつ広く好かれる暖かな画風を持つ新人作家。読み手の心を動かす緻密な心理描写を描く。
■安本宗史(右)
『Top of the head』第12回シンマン賞佳作+月間ベスト受賞。ミラクルジャンプMAR.に読み切り『In da house』掲載。勢いのあるタッチが持ち味の新鋭。
※本記事は集英社週刊ヤングジャンプ公式サイト内の月例新人漫画賞【シンマン賞】特別企画、『人気漫画家に学ぼう!』オニグンソウ先生へのインタビュー第一週を特別掲載しました。
第二週~第四週でも引き続きオニグンソウ先生がバトルシーンや日常描写の配分など、作品に欠かせない様々なバランス感覚のヒントを伝授!!
新人作家さんたちの悩みに答える座談会を実施!気になる続きは(http://youngjump.jp/shinman/)をチェック!
(第30回 審査員:オニグンソウ 新人漫画家:平野拓哉、うえののの、安本宗史)
(C)オニグンソウ/集英社 (C)平野拓哉/集英社 (C)うえののの/集英社 (C)安本宗史/集英社